4416号 落語「一文惜しみ」(3)

前日より

<やっと三度目の訴えで奉行所の取り調べることとなり、一同がお白洲に出る。

奉行の調べに初さんは、「・・・二朱や一分はあたぼうだ。たった一文ばかりだから、こんな物いらねぇと叩き返してやった」と正直だが、奉行は、「・・・一文といえども天下の通用金を叩き返すとは不埒千万・・・おのれの膏薬代をむさぼろうなどという野卑な了見により上(かみ)の手数をわずらわせるとは言語道断・・・」と、初五郎を厳しく叱り、徳力屋万右衛門は何のお咎(とが)めもなく無罪放免。

これじゃこの噺は面白くもなんともない。

むろん奉行は徳力屋の商売のこと、初五郎の改心のことなどをすっかり下調べしている。

奉行は初さんに商売の元手の五貫文を貸し与えると言い出した。

それを毎日、一文づつきっちりと返すという約束だ。

毎日奉行所へ届けに来るのは商売に差し障るので、近くの徳力屋に預け、徳力屋が毎日奉行所へ届けることにしたらどうかと、奉行は双方に問うた。

膏薬代ぐらいは払わされると腹をくくっていた徳力屋だから、自分の懐(ふところ)が痛まない話に文句があるはずもなく、初さんの方もむろんOKで、奉行の「これにて一件落着、一同の者立ちませい!」」となった。>


つづく

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