4478号 落語「湯屋番」

この落語の登場人物は、勘当された若旦那の徳次郎(徳さん=勘当された若旦那は大体徳さん)、徳さんを預かっている大工の熊さん、熊さんのおかみさん、湯屋の主人。

あとは徳さんの妄想から出て来る女性たち・・・。

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<大家(たいけ)の若旦那、遊びが過ぎて勘当中で、出入りの大工職人の熊五郎の家の2階に居候の身の上。何もしないで食っちゃ寝てばかりいるので、熊さんの女房は迷惑だ。女房にせっつかれ、熊さんは若旦那に湯屋へ奉公を勧める。

そこで徳さん奉公に出る。浜町の「梅の湯」で、ここの女将が25位でいい女だから、病弱な亭主が死んだら後添いに入るんだ。その奉公に入る話は橘町の頭に話してもらったから大丈夫。

湯屋に来てみれば、「身元は知れているから良いが、道楽者だと聞いたが・・・」。「それが私。良ければ番台に上がらして」。「番台は私と女房以外は上がらせないんです。だからダメ」。そこに奥から食事の用意が出来たと声が掛かった。「では」と言う事で待望の番台に上がった。

さて、番台に上がって早速、女湯を眺めるもこれがガラガラ、それに引きかえ男湯は混んでいる。汚いケツ、毛むくじゃらの足のオンパレードで色気も何もあったもんじゃない。あてがはずれた若旦那、こうなりゃ自分の妄想の世界にどっぷりと入るしかない。

多くの男が入っている。帰る客が釣り銭を要求すると、多めのお金を持たせて帰し、自分も懐に。どうせ、この店は自分の物になるのだから。

(以下妄想)
【男はイヤだね。女は良いよ。
どこかのお妾さんが女中の清(女中はいつも清=きよ)と一緒に湯屋に来て俺をを見初めるな。
連れの女中に「ごらん。ちょいと乙な番頭さんだね」なんてね。
気を引く為に糠袋の一つもプレゼントすると「ぜひ遊びにいらっしゃい」。いいねぇ…。
ある日、俺ががお妾さんさんの家の前を通ると清が見つける。「今日は釜が壊れて早じまい」じゃ色っぽくないから、「母の墓参り」にしよう。するとお妾さんさんが泳ぐように出てきて家の中に引っ張り込まれる。手が痛い、痛いとなるな。】


湯の客も番台の一人芝居に気づき面白がって見物だ。

【お妾さんも袖を引いて「お上がりなさいよ。どうぞ、お上がりなさいまし」】

「おい、見ろよ、さっきからブツブツ言いながら、一人で袖を引いて上がれ上がれと言っているから、お前も洗っていないで、見て見ろよ」。

【では、チョットだけと言って上がると、ちゃぶ台が出て、袴をはいた徳利が1本、おつまみと杯洗に猪口が一つ沈んでいた。
酌をしてもらって、飲み干し杯洗の水で洗ってご返杯。
やったり取ったりしている内に、「今のは洗ってなかったのですが、それをご承知でお呑みになったの」と、きた時にはじっとにらむ目の色っぽさ、困ったなぁ…、弱ったなぁ。

長居すると嫌われるから帰ろうと…じゃ詰まらないから、『やらずの雨』で帰れなくなっちゃう事にしよ。そのうち雷が鳴り出す、怖くなった女は女中に蚊帳をつらせて中で震えてる。

「こっちへお入んなさいな」

女に言われて中へ入る。途端に雷がガラガラドッシン!!
女は癪を起こして気を失う。盃洗の水を口移しにして含ませると、女がぱっちり目を開いて「今のは嘘」と色っぽく。

「雷さまは恐けれど、二人の為には結びの神」

「ならば今のは空癪か」

「嬉しゅうございます、番頭さん」】

 
出し抜けに、ポカリとゲンコツが飛んできた。

「お前が豆腐屋のラッパみたいな声で『うれしゅうござんす、番頭さん』なんて言っているから、俺の下駄が無くなってしまった。下駄がない」。

「下駄なら、そこにある正目の通った下駄を履いて行きなさい」、「お前のか」、「いえ、そこで洗っている、お爺さんのです」、「お爺さんはどうする」、「お爺さんはそこの草履で帰し、最後の人は裸足で帰します」。>

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