5011号 落語「一文惜しみ」(1)

この落語は「五貫裁き」という別名でも演じられる。

落語のお白洲ものはたくさんあるが、大岡越前や遠山金四郎が登場することが多い。

勝つのは弱者なので、聞き終わると小気味よくすっきりする。

この噺のお裁きは大岡越前だ。



賭博場の使い走りをしていたが大病を患い、寝込むことになった八五郎は、闘病中に仲間が誰も見舞いに来なかったことから、自分の人生を見直して堅気になると決意した。

八百屋をやりたいと相談しに来た八五郎に、大家は奉加帳を作って「最初に金持ちの所に行け」と助言する。

喜んだ八五郎は早速募りに行くが、なぜか数分で傷だらけになって戻ってきた。

話を聴くと、八五郎は最初に質屋をやっている『徳力屋』という所に行ったが、番頭に初筆三文と書かれて唖然となり、押し問答をしていると、そこへ徳力屋の旦那がやってきて「書き直す」というので、てっきり増やしてくれると思ったが、減らされてしまったという。

頭にきた八五郎は一文を徳力屋に投げつけ、殴ろうと飛びかかったら煙管で殴られてしまったらしい。

それを聞いた大家は、なぜか「面白いな」と呟き、今度は奉行所に訴え出ることを助言した。

裁きを担当したのはあの大岡越前、八五郎はいい裁きが聞けると思ったが、何と天下の通用を投げつけた罪軽からずと八五郎に金五貫文の科料を申し付ける。

その額は五貫(5000文)であり、まとめては払えないため、八五郎が日に一文ずつ徳力屋に渡し、徳力屋が奉行所に払いに行くことになった。

当然ながら八五郎は大家を責めるが、「ますます面白い」と何処吹く風の大家は「一文は自分が出してやる」と言い、帰ってしまった。

(つづく)

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