5012号 落語「一文惜しみ」(2)

その翌朝、まだ夜も明けないうちから八五郎宅を大家が訪れ、一文を払うようにと言う。

案の定、行ってみると徳力屋はまだ眠っている。

それを無理やり叩き起こし、「奉行所に持っていく」と半紙に受け取りを書かせて一文を収めたのだ。

その後、店の店員が一文を奉行所に収めに行くが、「主(あるじ)自身が町役人五人組同道で持って来い」と突っ返されてしまった。

五人組はただでは動いてくれないため、仕方なく報酬を渡して付き合ってもらうが、今後も五人組同道で持ってくるよう言われてしまう。

毎日毎日、夜になると八五郎が一文返しにやって来る。

何日も安眠を妨害された徳力屋は、「奉行もヘチマもあるか」と激怒してしまうが、そこへ話を聴いた同心が怒鳴り込んできたため、驚愕する。

その一件で、やっと大家の魂胆が分かって面白くなった八五郎は、大家の勧めで日中に睡眠を取り、夜になると夜通し徳力屋に一文返しに行き、眠れないようにしてしまった。

これには流石の徳力屋も参ってしまう。計算をしてみると、このままだと13年は眠れぬ日が続き、受け取りの用の半紙が5000枚、なにより五人組への謝礼が莫大な量になってしまうことが判明する。

焦った徳力屋に示談を提案された八五郎は、打ち合わせどおりに大家に話を持って行き、結局20両で示談にしてもらった。

その後、徳力屋は善行に目覚め、世間のために尽くしたという。

なお、徳力屋は「徳力本店」として現在も存続し、営業している。

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